農家を辞める人に告ぐ。

いっちゃんファームの井手です。

こんばんわ!またまた深夜帯の更新になってしまいました。

今日は、少し語ります。

 

 

農業は稼げず毛嫌いされる

みなさんの農業のイメージはどうですか?「きたない」「きつい」「かっこわるい、給料が低い」といったイメージでしょうか。最近になってようやく、植物工場、農業マーケティング、背広を着た農業、稼げる農業のように昔に比べだいぶ印象も変わってきましたよね。法人化、会社化し、億単位の収入を上げる農家も中には存在します。

しかし、まだまだ稼げていない。田舎に行けば行くほど収入が低いのです。サラリー(給料)をもらってボーナスをもらう仕事の方がはるかに良いのが現状です。農業は、一番底辺の最もやりたくない仕事の代名詞になってしまっています。

父の言葉から学ぶこと

今までの農業で本当に良いか?

私の家は、代々のブドウの専業農家。祖父から始まり、父、そして、私。つまり、三代目が私となります。今年、父も亡くなり三代目の私が農業のすべてを引き受ける事となりました。父が生きていた頃は、どこか無責任で何かにつけ父が解決してくれると考えていたように思います。その父がいなくなった今、私は、どう考えるか。

父が所有していた手帳にこの文言があります。

「足がもつれるまで踊れ」。

父は本当に働き者でした。弱音を口にせず、朝から晩まで必死に仕事をしていました。どこかのテレビ番組で聞いて共感を持ったのでしょう、「足がもつれるまで踊れ」。

 

「足がもつれるまで踊る」とどうなるか、いつかは転ぶんです。何かのきっかけで転んでしまう。がむしゃらに働き続けて、働いた分だけお金になれば良いですが、今は違う。働いた分だけお金になればみんな億万長者です。昔はそれで良かった。でも今は違う。

農業の指針を決定する手助けとなる書籍の紹介

 

この辺りの話しは、昨日のブログに上げたこの本にも書いてあります。


農!黄金のスモールビジネス

 

で、どうするか、という事になるわけですが。

農業に限らず、自分が心底面白いと思った事を仕事にするのが一番です。私の場合は、それが農業だったわけで。

もう1つ書籍を紹介します。九州大学発のベンチャー企業である「クロスエイジ」の社長藤野氏の著書。


本気で稼ぐ! これからの農業ビジネス (DO BOOKS)

この本は、農家はどこを目指すべきか、方向性とそのやり方を事細かに、売り先まで書いてあります。農業の今後のベクトルを決める際に役に立つ本です。直販する事の重要性を説いてあります。

農家を辞める人に告ぐ。

農業を面白くするのは自分です。それができないときは農家を辞めるときです。借金まみれになり最後は悲惨な末路を辿る。

農業は辞めた方が良いのです。

しかし、農業に少しでも可能性を見いだそうとする気持ちがあれば、そして、農業ができる環境に恵まれているのならやってみるのも手かと思います。まずは、自分が農業をやっていて楽しいかどうかです。楽しくないのなら今すぐ辞めた方が良い。そう思うのです。

偉そうに言いますが、私もまだ稼げていません。家族に迷惑をかけている事も重々承知です。

しかし、私は、農業が好きです。

だから続けられます。

 

 

農業者必見!読むべき本の第1位は、!

こんにちわ!

いっちゃんファームの井手です。

 

雨が降ったら農家は暇(ヒマ)ではない

今日も八女市黒木町はどんより曇り空。

寒すぎて雪が降るのではないかと心配したくらいです。

最近は、雨も多く、外仕事が多い農家にとってはかなりの痛手。室内作業があるときは良いのですがないときは何もできない。(←これは農家あるある)

だから農家は、晴れたときに日の出から夕暮れまで精一杯仕事をするのです。

読書力が農家力を上げる

まぁ雨の日は気持ちも比較的ゆる〜くなっているのも事実。そんなときは読書をするのがお薦めです。

5、6年前でしょうか。まだ20代だった頃、農業書籍を買いあさったことがあります。農業の知識を身につけたい。その頃、「新しい農業」というキーフレーズで脚光を浴びていた農業。その波もありいろいろな本を読みました。

読むべき本の第1位は!

その中で今も尚、私の中で色あせない書籍があります。

それがこちらの本です。

 

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これは、私にとってまさにバイブル・神本と言っていいです。何回も何回も読み返しました。

 

「農 黄金のスモールビジネス 杉山経昌」


農!黄金のスモールビジネス

 

杉山氏は宮崎県綾町で農業をされています。外資系ビジネスマンとしての今までのキャリアを活かし、当時の栽培作物は果樹100a、畑作30aの専業農家でした。

2006年に初版が出ていますが、その内容は凄まじく、現在の農業にも十分当てはまります。杉山さんも当時、私と同じくブドウ(巨峰)を栽培され、農協を通さず、すべて直販しておられました。

実際の体験をもとに書かれているので間違いがなく説得力があります。「農産物をまごころで売る」、「値段は自分でつけろ」という文中の言葉や、農協との付き合い方などその内容に度肝を抜かれたのは言う間でもありません。

直販したいけど、今の現状から抜け出せない農家への励ましの本と言って良いかもしれません。

この先も、この本は私にとって目指すべき道を示してくれるものと思っています。


農!黄金のスモールビジネス

おいっ!!生きろ!!!

こんばんわ!

いっちゃんファームの井手です。

暖冬で野菜には天国

 今年は暖冬といわれ、いつまでも暖かく、野菜にとっては抜群の条件が揃って生育良好です。あの夏の猛暑、酷暑とは違い、野菜の値段も高値ではなく安値ですよね。この状況を想像しながら下記をお読みください。

農家の2つの目線

 農家は、2つの“目線”を持っています。1つ目は、“農家目線”。2つ目は、“消費者目線”です。どういうことなのか順に説明します。

 まずはこの写真をご覧ください。

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これは、いっちゃんファームが地元大手の直売所に出したときのものです。

次にこちらをご覧ください。

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同じ直売所内で私の野菜のほかにも新鮮な野菜がたくさん並べられているのが分かります。

“買い叩かれるリスクがあるかどうかを判断する”目線

 1つ目の“農家目線”です。上述したような場合、農家は、しまったと思うわけです。

どういうことか、つまりモノ(農産物)が溢れすぎているんです。この時期の旬はホウレン草です。時期ものの旬、且つ、天候などの好条件が重なり、どこの家庭、農家でも良好なホウレン草が採れているのです。

つまり、ホウレン草が直売所に溢れてしまう。そうなると100%値崩れが起きます。ある農家Aが一袋250g入りのホウレン草を150円で売っていた。当日売れ残り、翌日、100円に値下げし販売した。それを見た別の農家Bも翌日から120円で売っていたものを100円で販売しはじめた。あとは、売れないから安くするという負の連鎖が続きます。

農家にとってこの現象は、悪夢です。命の問題です。そう書く私も、この悪夢を見ました。そこから、あの「ホウレン草ソース」が誕生したのですが。

www.icchan-farm.com

この手の話しは、直売所に限ったことではなく、市場(いちば)などもこの現象が起こっています。詳しくは、「市場 原理 安値」などで検索してください。

つまり何が言いたかったのか。1つ目の農家目線、それは、“買い叩かれるリスクがあるかどうかを判断する”目線ということになります。

野菜を買う農家は、心が痛い

2つ目の、“消費者目線”ですが、農家が消費者側にたったときに見る目線で考えます。簡単に考えて、モノを安く買うことができ嬉しい!といったところでしょうか。農家もまた、消費者の1人です。畑で作っていない作物は買う必要があるのです。安すぎる野菜を買い、我が身に置き換え心が痛むのです。野菜を買う農家は、心が痛いときもあるんです。2つ目の”消費者目線”は、こういったところでしょうか。

農業は、なによりも尊く、尊敬に値する職業

「野菜が売れない」=「収入0円、もしくは、赤字」。この等式を早く解消したいんです。農家は素晴らしい職業です。

以前こんなことがありました。ご職業は?と聞かれ、「農家です」と言うと、相手は一歩引いた感じで接してきます。つまり、極論をいうと、「農家が底辺の仕事」ということなのです。農家の私からすればこれは不正解です。農業は、なによりも尊く、尊敬に値する職業です。農業は総合学問と言われます。国語、数学、地理学、英語、化学、サイエンス、栄養学、医学など・・・、すべての学問の集合体が農業です。私はまだそのレベルに達していません。しかし、私は、身をもってそのレベルまで上げていき達成してみせます。

私は現在34歳。

人生の折り返しにさしかかりました。

「明日ありと 思う心の仇桜 夜半に嵐の 吹かぬものかは」親鸞聖人

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この親鸞聖人の句とともに、「おいっ!!生きろ!!!」と自分を奮起しております。 

“そまびとん”と溢れ出るアイデア!

こんばんわ!いっちゃんファームの井手です。

遅くの投稿となり申し訳ありません。

イデアは書き留める!

連日のように「ホウレン草ソース」を連呼しておりますが、これもひとえに我が子を生み出した親の責任。

あれもしたい、これもしたい!いろいろとアイデアが溢れてきます。その都度、私はノートに一言一句抜かりのないように書き留めております。

理由は簡単。

忘れるからです。

せっかくのアイデアを忘れぬよう書き留めるのです。何回も見返していくと当時は些細なアイデアが後になって重要なキーワードになることがあるんです。

私が使っているノートはこちら。

矢部村の“そまびとん”製のレザー手帳です。

一生ものの手帳として使用しております。

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