DAY3 「何をやりたいかに答えられない人」は「何ができるかに答えられない人」

こんにちは、Ichiroです。
 DAY2では、「なぜ農家が自己変革し、ビジネススキルを身につける必要があるのか?」について解説しました。「やべぇ…そんな未来が待っているの?…」と感じてもらったのでないでしょうか?そして、「継続してスキルを身に付けなきゃいけない」と覚悟を決められたと思います。
 しかし、残念なご報告があります。人はそんなに簡単に変われません。「理想の自分になりたい!」と毎年思っていても結局1年前の自分と変わっていないのです。勉強にも正しい学び方があるように、自己変革やスキルを身につけるための正しい習慣があるのです。
 皆さんの生活の中の些細な小さいことが変えられなければ人生なんて変わりっこありません。この記事では、自分の1日の行動パターンを知り、自分の活動領域(安心領域)から外に出て自己コミュニティーを広げる重要性について書かれてあります。

※この記事は、ビジネススクールUR-Uのコンテンツを農業に置き換えて書いています。

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目次(この記事に書いてあること)

 この記事を最後まで読んでいただけたら、明日から…いやまさに今から自分の行動パターンを変えることができます。初めは小さいことしか変えられないんです。そして、あなたがいつもいる農家コミュニティー以外の人たちと会ってみましょう。今まで出会ったことのない人たちに出会えます。デザイナー、税理士、記者、ベンチャーキャピタリスト、アーティスト…。彼らとコラボする可能性だってあります。多様性なきところにシナジーは生まれません。私もあえて農家以外の人と会うことで刺激を受けています。多様性の中にいればたくさんの可能性が見えてきます。「何をやりたいかに答えられない人は、何ができるかに答えられない人」と言います。ぜひ多様性の中で生きることをお勧めします。

自己紹介;
Ichiro;大学で分子生物学、大学院で農業経済学を専攻(農学修士)、ブドウ農家。修士論文のテーマは「農商工連携における意義とその展開条件」。野菜ソムリエ資格を持つブドウ農家として「なぜ、野菜や加工品が売れないのか?」に疑問を持ち、解決の糸口を産学官連携による農産加工品の開発にあわせる。大学と共同研究を実施。産学連携敎育イノベーターを取得中。現在は、ROC IA SAGA合同会社を設立し農家向けマーケィング支援事業を展開中。

① 自己変革の準備

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 「スキルを身につけるためのスキルの準備運動」としてまずは「自己変革の準備」が必要です。まずはここから話を展開しましょう。
 農家の皆さんに質問です。「朝起きてから夜寝るまでの1日の行動パターンを思い出して紙に書き出してください。」。ふと、あることに気づくと思います。「あれ、毎日同じこと繰り返しているなぁ…」と。あなたの人生は気づかないうちにルーチン化されてしまっているのです。例えば、朝起きて右手で歯磨きをする、いつもと同じ場所でご飯を食べ、コンビニで同じお茶やおにぎりを買う。同じ時間帯に軽トラに乗り込み圃場へ行く…。特に農作業というのはシーズン毎にルーチン化されてしまうのでわかりやすいかもしれません。これらは人間の「クセ」です。「これを少しづつ変えていってはいかがでしょうか?」というお誘いです笑。いきなり生活習慣をガラッと変えることはできません。小さいことを少しづつ変えていきましょう。

②行動パターンを知る方法とその変え方について

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「1日の行動パターンを紙に書き出してみましょう」を言いました。まずは、葡萄農家である私のとある1日の生活パターンを大カテゴリー(左側)で大まかに書き出しています。起床、収穫作業、朝食、ランチ、農作業、帰宅、夕食、テレビ、就寝と言った具合です。
 次にそれぞれの大カテゴリーの間に起こっている習慣を中カテゴリーで書き出していきます(右側)。例えば、起床と収穫の間は「6時に起きる」「スマホチェック」「洗顔」「髭剃り」…です。ざっと見るとスマホやテレビを見る時間が圧倒的に多いことが分かります。情けない…笑。
 この中カテゴリーの部分を少しづつ変えていきましょう。例えば、朝6時に起きていたことを朝5時に起きてみる。その空いた1時間でランニングやシャワーを入れたり、テレビをお昼に見ていたけど、YouTubeでビジネス動画を10分見るなどです。ちなみに私は夕食後7時から寝るまで見ていたテレビをUR-Uオンラインスクールの動画視聴とブログ記事作成に置き換えました。
 一番分かりやすい例えは、「朝一、コンビニでアイスを買う」です笑。こんな寒い朝に誰も朝一アイスなんて買わないんです。でも一度買ってみる。すると店員さんが不思議そうに見たり、もしかすると新商品のアイスが見つかるかもしれない。このようにほんのちょっとしたことを変えていくんです。

③ 自分の領域以外の人と会えるコミュニティーを持つ重要性 

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 人生が気づかないうちにルーチン化されていると書きました。皆さん、ここでまた想像してほしいことがあります。義務教育の9年間、そしてその後の7年間、同じ年齢、同じ制服、同じ敎育、同じ地域の友達とずっといたのではないでしょうか。これは自分の安心領域の中に自己コミュニティーがある状況です。この状況では、視野が狭く、変化が起きにくく、結果、人間の「クセ」ができてしまいます。「クセ」を持つと、いつの間にか隣の人の行動をリピートしていく人生になってしまいます。
 例えば、あなたが通っている中学校に都内から転校してきた中学生を見るとワクワク、ドキドキした経験はないでしょうか?東京の生活はどうなの?制服はあった?お祭りや行事とかあったの?とその転校生に様々な疑問をぶつけるでしょう。毎日、同じグランドに行き、同じコミュニティーの中でゲートボールをする65歳のおじいちゃん、おばあちゃんと、同じ年齢で東京の麻布に住み、若手起業家と酒飲んでディスカッションしているおじいちゃん、おばあちゃんではどちらが若々しいでしょうか?
 常に、新しいものに触れ吸収しワクワクドキドキを経験することで自分自身が刺激を受け、いつまでも若々しくいるんです。

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 これはおじいちゃん、おばあちゃんだけに限ったことではありません。我々若者も同じなんです。「夢」とは「自分の視野」です。様々な人と会い、話すことで新しい情報に触れられる。自分の領域外の人と接する機会を作ることが最重要なのです。機会を作るためには行動(アクション)を起こす必要があり、行動するためのあなた自身の行動の整備が必要です。例えば、自分が住んでいる地域に一番近い都市圏のコミュニティーイベントに行ってみることもあるでしょう。
 「知っていること(知識)」と「行動」を組み合わせると、それはあなたの「視野」になります。つまり、多様な選択肢が生まれることになります。「知っていること」を広げるためにコミュニティーを広げましょう。
 例えば、東大はみんな頭が良いですよね。でもハーバード大学は頭が良いけど貧乏な学生がいたり、頭悪いけどお金持ちの家庭の学生もいるからこそ、多様性が生まれ奇想天外な研究や起業が起きているようです。この多様性の中で生まれたのがザッカーバーグ率いる「Facebook」です。「Google」のラリーページはもともとエンジニア出身でした。そこに経営スキルを持ち合わせたエリックシュミットが参加することで偉大な企業に成長したとも言われています。
 多様性なきところにはシナジーは生まれません。

④ まとめ

 上記をまとめます。自分の生活習慣を少し変えてみましょう。そして、自分の領域外の人に積極的に会うようにしましょう。そうすることで視野が広がります。農家であれば、農家だけのコミュニティーから少し外れて、農業試験場の研究員に相談しに行ったり、農家としての志をデザイナーや起業家、大学研究員にぶつけてみてはいかがでしょうか?自分が思っていたこと以上の反応があるかもしれません。自ずと行動と知識が広がります。
 「何をやりたいかに答えられない人」は、「何ができるかに答えられない人」です。

#what you want = what can you do

 次回のDAY4では、「予定表は捨て行動表を持つ・タスクマネージメントスキル」を公開します。